高リスクに集団加入で対応
益田市 大場尚俊さん
「6月はメロン、トマトの出荷と田植えがあるので忙しい時期ですね」と話すのは、大場尚俊さん(54)。
子供のころから農業を手伝い、大学卒業後に本格的に就農した。現在は19棟のビニールハウス(55㌃)で、メロンやトマト栽培を中心に、水稲・露地野菜を作付ける。親の代を含めると施設園芸期間は約50年となるという。園芸施設共済には地元の生産組織で集団加入している。
大場さんのハウスは日本海の海岸沿いの平野部にあり、積雪は少ないが、低気圧が日本海を通過するときに強風が吹く場合が多い。
「過去に強風でパイプやビニールが損傷して共済のお世話になったことがありましたね。近くの電柱に雷が落ちて施設内の電気装置が壊れたこともありました」と振り返る。
共済の必要性については「私の場合は強風に対してリスクを感じているので、備えとして加入しています。メロン栽培など2月ごろから使用するハウスには採光や保温性が高い農ビを使用しています。耐久性がPOフィルムよりやや劣るので、強い風が吹くと損害が出ないか常に警戒しています」と話す。
JAしまね西いわみ地区本部の営農経済部指導販売課の三輪智彦さんは「大場さんは地域の農業の維持発展と後継者育成のため、学校の授業に出向くなど精力的に活動しています」とを寄せる。
昨年から新たにハウスを借り受け、ナスやパセリ、ホウレンソウなど他品目専用として栽培を始めた。これらの作物が農閑期のハウスを有効利用できるか試行錯誤を重ねている。
「一年を通して片寄りがない作業時間と安定した収入が得られるように配分を作ることが目標です。そのためにも施設の盤石さは必須です。これからも園芸施設共済を頼りにしています」と話す。