エゴマ栽培で荒れ地再生 品質重視が栽培意欲に

大田市 「楽荏会」

大田市祖式町の「楽荏会(らくえいかい)(石原太美昭代表=73歳、構成員7人、1㌶)」は、耕作放棄地を利用してエゴマ栽培に取り組む農家のグループだ。自家消費・自家栽培をモットーに、設立時は荒れ地だった農地を活動の拠点に耕作している。

「“楽しくエゴマを作る会”という名の通り、グループ活動の負荷を極力なくし、構成員のペースで栽培してほしい。苗作りなどは、みんなで協力している」と石原代表。

同会のエゴマの油は、市販品より色が濃く、特有の臭みがないと好評だ。構成員の北野茂美さん(70)は、「自分たちで育て食べるものだから、より良い品質を求めている。そのため栽培意欲が湧いてくる」と話す。

過疎化と高齢化が進む同町では、休耕地や放棄地が増え続けている。石原代表は「農地保全への使命感は大事だが、そのやり方も大事。お互いの作業を見て、『自分もやらなきゃ』と刺激し合う今の体制で、農地の維持につながれば」と期待する。

楽荏会のメンバー。左から高橋恒子さん、金田やす子さん、北野さん、石原代表

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