肥料店が島の農産物販売
松江市 豊島肥料店
大根島で取れた野菜や果物を販売しようと、八束町波入の「豊島肥料店」が倉庫を改装し、「島採れマーケット」を昨年11月にオープンした。
同店は肥料・農業資材を販売する傍ら、以前から交流の場として、地元の人が収穫した野菜などを販売することがあった。近くに商店がなく、種類や量を確保できれば地元の人に喜んでもらえると考えたことがオープンのきっかけとなった。
同店グループ会社「ふぁーむ大根島」の豊島美紀取締役(53)が生産者に積極的に声をかけると、住民15人ほどの持寄りによる販売が始まった。
火山灰が積もった島の土壌で育った新鮮な野菜や果物の味が評判になり、島外から買い求める客も増えていった。今では豆腐やパンを仕入れるほか、同社製造のレトルトカレーやチョコレートなどを陳列し、充実した品ぞろえとなっている。
豊島取締役は「買う人が喜ぶと、出荷する人は張り合いが出る。おいしい農産物をアピールして自然豊かな島の魅力を伝えたいですね」と話す。