農業で自立したいブラジル人を支援

出雲市 滝浪実セルジオさん

「いつか私の後継者が現れるとうれしいです」と滝浪さん

出雲市の任意団体「イズモ・アグロブラジル」では、ブラジル人の定住と自立を支援することを目的として、遊休農地を借り受け、農業を希望するブラジル人に貸し出す取り組みを今年から開始した。

代表の滝浪実セルジオさん(66)は、ブラジルで生まれ、38歳で来日。現在は同市でブラジル料理店「PAIZAO」を営みながら、市内で暮らすブラジル人をサポートする。「出雲市には約3千人のブラジル人が生活しており、その多くは定住を希望している。収入は少なくても、農業を通じて楽しく生活できるようにしたい」と話す。

ブラジル人が日本で農業をするにはいくつかのの障害がある。農地を借りようとしても、断られてしまうことがその一つだ。初めは借りることがなかなかできなかったが、テレビなどのメディアに取り上げられたことで、農地を貸してもよいという申し出が増えていった。現在は約2㌶の畑を借り受け、ブラジルの主食であるフェイジョン豆やキャッサバ芋などを栽培している。

収穫したフェイジョン豆

「失敗を恐れずに挑戦を続けることが大切」と滝浪さん。ブラジルでは500㌶の農地で大豆や綿花を栽培していたが、ここ出雲での農業は初めてだ。気候も土壌も異なるため、播種や収穫を適期に行えるよう試行錯誤は続く。

「今後も希望者が耕作できるように畑の面積を増やしていき、栽培した作物の販路を確保していきたい」と意欲的だ。