キーワードは「恋」と「ブドウ」

出雲市 もっと恋しよ縁むすぶどうPJ(プロジェクト)

JAしまねが2018年に策定した「産地活性化プラン」の販売戦略を担うチームとして誕生した「もっと恋しよ縁むすぶどうPJ(プロジェクト)」。「恋」「ぶどう」「出雲」をキーワードにブドウ生産者、関係機関の女性たちがタッグを組み、地域イベントへの参加やSNS(会員制交流サイト)を通じて出雲ブドウの魅力を発信している。

「出雲大社が近くにあり、縁結びにちなんで恋とブドウを連想させることを考えました」と話すのは、プロジェクトリーダーの桑原陽子さん(46)。出雲市は県内で栽培されるブドウの一大産地で、特にハウス栽培での「デラウェア」は国内で有数の生産量を誇る。高齢化や後継者不足などの影響から農家数の減少が続いていたが、近年は行政などの積極的な就農支援策によりU・Iターンを含めブドウ農家を志す若者や女性が増加傾向だ。

桑原さんも非農家からブドウ農家となった一人で、現在、ハウス3棟(30㌃)で「シャインマスカット」を栽培している。「就農して7~8年の農家が中心です」と桑原さんが話すように、20代から40代までの女性たちがプロジェクトの中心となる。

プロジェクトの中核を担う「ぶどう女子」たち

活動の目的は「出雲ブドウの知名度を上げること」。観光資源を活用したPRとして5月の「一畑電車感謝祭」や8月の「みさきナイトフェスタ」で来場者へオリジナルチラシの配布とブドウの試食・販売。父の日には「父の日にブドウを贈ろうキャンペーン」として、ブドウをかたどったフェルトのメッセージカード作りなど、女性ならではのアイデアを生かしたPRを展開する。桑原さんたちは観光客だけでなく、地元の子供たちにも目を向ける。「出雲がブドウ産地だと給食を通じて伝えたい」と、給食時間に校内放送で生産者からのメッセージを流している。

JAしまね販売開発課の原田恵梨子さんは「取り組みを通じて生産者がかわいい女性ばかりだと知りました。これを強みに、出雲ブドウのキーアイコンとして県内外にアピールしたい」と、予算面のバックアップや、県内外の販売促進活動などPR活動の機会を設けていく計画だ。

桑原さんは「生産者だけだと漠然として形にならないことも、関係機関と連携することでイメージが具現化しました。目の前のことに全力で取り組みながら、楽しく活動していきたい」と笑顔。インスタグラムなどのSNS発信も活用しながら「恋ぶどう」のファン拡大に向け、女性たちの活躍に期待が高まる。

「産地を守りながら、おいしいぶどを全国に届けたい」と桑原さん