シイタケ栽培で規模拡大を目指す

出雲市 本田尚志さん

「良いシイタケをコンスタントに栽培するにはどうしたらよいか、常に考えて作業しています」と話すのは、出雲市宇那手町でシイタケの菌床栽培を行う本田尚志さん(42)。収穫時期を考えた作業計画と栽培管理を徹底することで、就農1年目ながら品評会で高い評価を得るなど、生産部会をけん引する若手農業者として期待されている。

本田さんは約20年間勤めた地元のJAを2018年に退職し、地元でシイタケ栽培を行う企業で2カ月間の技術研修を経て同年11月に就農した。現在、ハウス2棟でシイタケ約9千菌床を栽培し、母親の妙子さん(68歳)と2人で作業を行う。収穫作業は毎朝午前6時ごろから始まり、最盛期は深夜まで及ぶこともある。

菌床シイタケは通常、水圧などの刺激を与えると成長が促される。そのため、刺激を与えない限りシイタケが発生しないことから作業計画が立てやすく、初心者でも比較的簡単に取り組めるのが特徴だ。本田さんは「価格の変動が少なく周年栽培が可能。また、収穫までの栽培期間が短いので、早く収入を得ることができる」とシイタケ栽培のメリットを強調する。

「ハウスが重層構造なので、年中快適な環境で作業ができます」と本田さん

一方で、収穫時期を逃すとかさが広がり、品質が低下するなどきめ細やかな管理が必要だ。そのため収穫に向けた綿密な作業計画と、品質を維持しながら収量を確保していくことが経営上最重要となる。本田さんは、収穫の最適なタイミングを逃さないよう菌床の状態に常に気を配り、品質維持に温湿度管理を徹底する。そのことが評価され、就農1年目ながら全国サンマッシュ生産協議会主催の品評会で奨励賞を受賞した。

施設にも工夫を凝らす。ハウス外側の被覆材を3層とし、ハウス内側へさらにハウスを設置する2重構造とすることで、被覆材だけで覆うより断熱性が高まり光熱費の削減につながっている。

JAしまね出雲地区本部の大野真司指導員は「栽培は順調で収量も安定している。今後は部会のリーダー的な立場として周りを引っ張っていってほしい」と期待を寄せる。「余裕ができたら、ハウスを1~2棟増やしてさらに規模を拡大していきたい」と本田さんは今後の展望を話す。