農業共済新聞島根版

平成29年6月1週号
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アスパラガスなど
消費者の声が次への原動力
− 松江市 長谷川辰樹さん −

 「おいしいというお客さんの声が励みになります」と話す松江市東出雲町の長谷川辰樹さん(37)は新規就農して4年目。同市の中海干拓地で10棟(30a)あるハウスのうち3棟でアスパラガスの栽培に取り組み、地域の若き担い手となり奮闘している。


「収穫は大変ですが、日々成長が目に見えるのが楽しいです」と話す長谷川さん
 長谷川さんは幼いころから農業をする父・功さん(64)を手伝い、自分もおいしい野菜を作り、食べてもらいたいと考えていた。祖父が体調を崩し農作業ができなくなったこと、また関係機関から研修先を紹介されるなど新規就農を勧めてもらったことがきっかけとなった。
 2013年4月から1年間、玉湯町の石川農園で苗つくりから収穫まで農業全般の研修を受けた後、就農。現在はアスパラガスの他、7棟のハウスではホウレンソウなどの葉物やトマト、ピーマン、露地(60a)でもキャベツやブロッコリーを栽培し、市場や市内の産直店舗に出荷している。「野菜栽培には手間がかかることを実感しました。毎日の作業手順を考えてやっていくことが大事です」と長谷川さんは話す。
 町内での栽培がほとんどなかったアスパラガスをやってみようと、鹿島町のアスパラガス農家で栽培技術を学んだ。14年に3棟のハウスに約千四百株を植え、一昨年から収穫を開始、3月上旬から10月くらいまで朝夕2回の収穫作業が続く。
 収穫作業は長谷川さん一人で行い、出荷の準備等を両親がする分担しての作業だ。最盛期は1日約400本を刈り取り、出荷する。
 父の功さんは「本人の意思で農業をやってくれて嬉しい。栽培方法で意見の衝突もあるがこれからもサポートしていきたい」と話す。
 アスパラガスの栽培は定期的な防除が必要で、雑草対策のために冬に行う畝面焼却作業が大事だ。土壌管理もしっかり行えば、10年は栽培できるという。
 JAしまねくにびき地区本部中海干拓事務所の松田純一さんは「干拓青年部の一員として、干拓地内の事業等にも積極的に参加してもらっています。アスパラガスの出荷には今後、予冷庫も必要ですね」と話す。
 長谷川さんのアスパラガスは評判がよく、出荷すると昼には完売するほどだ。アスパラガスの栽培を軌道にのせ、栽培面積を増やしていくことが目標。「拡大したときの雇用や経費等がこれからの課題です」と意欲的だ。(津森)

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