後継者ができる環境、農地を守る絆と交流が大切

邑南町  農事組合法人 いいとも

「個人では会えなかった方たちと交流し仲間が増えていく感じが、法人にしてよかったことだと思います」と話す住田さん

後継者不足による耕作放棄を防ぎ、集落の土地を守ることを目的に設立された邑南町の「農事組合法人いいとも」。現在は水稲(約300㌃)とホウレンソウやブロッコリー、「広島菜」などの野菜(約60㌃)を栽培する。

 いいともの由来は「いい友達」、モットーは「絆を大切にすること」。法人と地域の人の隔たりができないように、獣害防止柵などは構成員以外の圃場でも共同で設置する。最近ではほかの法人と共同で機械を購入し、収穫の手伝いや情報交換などで交流を深めているという。

 

いいともの従業員と構成員。「農業の経験はほとんどなかったですが、今では一通りの作業ができるようになりました」と杉本さん(右から2番目)

作業員として携わり2年目になる杉本峻平さん(33)は「いいともはみんな楽しい人たちで、家族的で働きやすい良いところです。これからも皆さんの役に立てるように頑張りたいです」と意欲的だ。

同法人代表理事の住田孝重さん(67)は「杉本さんが作業に来てくれて、とても助かっています。設立して12年目になりますが、若い人に後継者になってもらえる環境をつくるのがわれわれの使命です」と話す。

収入保険に加入しているので、新たな作物にチャレンジしていく上で安心できるという住田さん。「高齢化が進み農地の維持が難しくなってきていますが、今後も絆を大切にして、若い人を雇用しつつ集落の土地を守っていきたいです」と笑顔で話す。

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