和牛分娩時の負担軽減に

安来市 青戸猛虎さん、佐藤麻戯さん

牛温恵を手に「事前に知らせがくるので安心です」と話す佐藤さん(左)と青戸さん

安来市で繁殖和牛を飼育する青戸猛虎さん(74歳、母牛17頭)と佐藤麻戯さん(40歳、母牛18頭)は、分娩のタイミングを知らせる「牛温恵」を共同購入し、分娩時の負担軽減に取り組む。

牛の妊娠期間は280~285日で、分娩時期に10日前後のばらつきがあるため、間近になると24時間体制の監視が必要。農家の負担は肉体的にも精神的にも大きくなる。分娩のタイミングを逃して子牛の出産に失敗すれば、その間にかかった手間やコストが無駄になってしまう。牛温恵は、そうしたリスクを回避するため、分娩の予兆をメールで知らせる分娩監視システムだ。

牛温恵は、妊娠中の雌牛の体内に挿入。温度センサーから無線でデータを収集し、分娩の約24時間前の温度変化を検知し知らせる「段取り通報」で分娩準備ができる。さらに、一次破水時に温度変化を検知し知らせる「駆付け通報」で、余裕を持って分娩に立ち会うことが可能だ。

佐藤さんは「分娩予定の約1週間前に母牛に挿入し、あとはスマートフォンで管理します。家が牛舎から離れているので夜も安心して過ごせます。分娩時の事故予防にも期待しています」と話す。

Follow me!