畦畔の草刈り 無線操縦機で支援

出雲市  株式会社未来サポートさだ

「シーズン中はフル稼働です」と山本代表

出雲市佐田町の株式会社未来サポートさだ(山本友義代表取締役=74歳、構成員8人)では、大豆やWCS(発酵粗飼料)用稲の栽培に加え、草刈り作業を受託し、地域農業の維持管理に貢献している。

同社は、八つの集落営農組織が連携し、地域農業の活性化を目的に2012年に設立。中山間地域の同町では、草刈りなど畦畔管理作業の負担を理由に耕作放棄地の増加が課題となっている。

そこで、2018年にデンマーク製の無線操縦草刈機「リネックスSX1000」を導入し、草刈り作業を受託する「耕放支援隊」を組織した。「後方支援と耕作放棄防止を兼ねて耕放支援隊と名付けました」と山本代表。

草刈機は、刈り幅約100㌢で45度の傾斜でも対応。同時に導入したトラクター用アーム式草刈り機も使用することで、効率的な作業を可能にした。

作業は1㌃あたり1,500円で請け負う。人力肩掛け式草刈機での人件費と同等の料金であるため、営農組織のほか一般農家からの依頼が多い。受託面積は初年度は約8㌶であったが、年々増え、昨年は約14㌶となった。

しかし、中には形状の悪い田があり、同機を入れるためには法面の再整備が必要な箇所が多い。山本代表は「農家の高齢化や後継者不足が進み、農業の継続が困難になってきている。我々の活動によって、耕作放棄地の減少と農地の維持に繋がるよう、地道な作業になるが今後も続けていきたい」と話す。

Follow me!