女性グループが革製品作り

美郷町 青空クラフト

地元の婦人会が中心となり、廃棄されていたイノシシの皮革を使った革製品を製造・販売する美郷町吾郷地区の青空クラフト(安田兼子代表=74歳、メンバー10人)。町内で年間700頭から800頭のイノシシが捕獲され、肉は食肉などに加工するが皮は捨てられてきた。地域全体で獣害対策が進む中、立ち上がったのは地域の女性たちだった。

イノシシ皮は、同町でイノシシの精肉や缶詰などの加工販売を行う「株式会社おおち山くじら」から融通してもらい、東京の加工会社でなめし処理したものを使用する。「部位によって革の柔らかさが違うため、見極めが大切。毎回同じものにならないのが難しい」と青空クラフトで指導する渡利マツコさん(73)。毎週水曜日に女性たちが近所の集会所に集まる。作業は全て手縫いだ。レッド、キャメル、ナチュラルに染められた皮革で、財布や名刺入れなど数多くの製品を作る。

一つ一つ丁寧に作られる革製品。女性たちの手作りだ。

すべての製品にブランド名の「おおち山くじら」の刻印が入り、販売は口コミが中心。成人式の記念品など幅広い用途で使われるほか、オーダーメイドにも対応し、長年の使用で修復が必要になった場合も無料で修理に応じる。「活動が地域の元気の源になっている。

頑張っている姿が、後に続く若い人たちの刺激になれば」と安田代表。住民同士が活動することで地域の健康維持もなっているという。美郷町役場山くじらブランド推進課の若木隆之課長補佐は「獣害対策から派生して加工、地域づくりと人の繋がりが広がっている」と評価する。

小物類は、長く使い込むほど艶が増すという。