除草機にナイロンブラシ装着 株間除草に効果

出雲市 島根県農業技術センター

島根県農業技術センターでは、水稲の有機栽培で問題となる雑草対策に、除草機に脱着可能なナイロン製の回転ブラシを用いた効果的な栽培技術を開発した。

この技術は、田植機の機体後部に取り付ける「高精度水田用除草機」の回転部にナイロンブラシを装着し、株間に生えた発芽直後の雑草をかき取ることで、従来の除草機では十分にできなかった株間の除草を可能としている。2014年から県内5カ所の水田で技術の実証を始め、2017年には機械除草を基にした水稲有機栽培の一連の栽培体系も確立させた。

高精度水田用除草機に装着した回転ブラシ

「コナギなどの除草に高い効果があります。従来の栽培方法に比べて10㌃当たり収量も増加しました」と話すのは、同センター栽培研究部作物科の荒木卓久(たかひさ)科長。10㌃当たり400㌔程度収穫できれば良いとされる有機栽培米の平均収量に対して、実証では「コシヒカリ」で466㌔、「きぬむすめ」で496㌔と目標を大幅に上回る結果が得られた。

大田市のファーム浮布株式会社(藤原眞章代表取締役=72歳、従業員8人・水稲188㌶)では、昨年から試験的にこの方法を用いた水稲栽培を行う。藤原代表は「除草にかかる人件費や薬剤費などのコストが3分の2になりました」と経費面でメリットを実感。今後、本格的な技術導入を検討している。ただし、機械が入りにくい不整形な圃場や水が不足する場所では十分な効果が得られない場合があるので注意が必要だ。

荒木科長は「農家からは一定の評価をいただいている。セミナーなどを通じて普及に努めたい」と話す。

「ブラシは農機具メーカーとの共同開発です」と荒木科長

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